ヴァイサラ DRYCAP® 技術

湿度計測機器の世界的リーダー企業の1社として、ヴァイサラは非常に乾燥した計測条件についても熟知しています。

信頼できるデータが必要

90年代に入り、より信頼性の高い湿度計測の需要が高まる一方、従来の湿度プローブでは、非常に低い湿度に対して十分な精度を得られないが判明しました。また、一般的に使用されている酸化アルミニウムセンサはドリフトしやすく、頻繁な校正が必要でした。新しいタイプの湿度センサが求められていたのです。

この地球のためにあらゆる計測/手段を実行する

私たちは、最高品質の高分子技術と極乾燥状態でのドリフトを防止する特許技術である自動補正機能の組み合わせによって、この課題に挑みました。

DRYCAP®の時代が始まる 

1997年、私たちは、乾燥した計測条件向けのさまざまなヴァイサラプローブで使用できる、高分子薄膜技術に基づく新しいタイプの露点センサ、DRYCAP®を発表しました。

需要が高いパラメータ 

販売開始以降、DRYCAP製品シリーズは、乾燥工程、圧縮空気、ドライチャンバーなど、非常に幅広い用途をカバーするまでに成長しました。DRYCAPセンサは、特に高温で非常に乾燥した環境での信頼性の高さで評判を拡げ、この大成功を収めた技術革新は需要を拡大し続けています。

プロセス計測が非常に重要な場合

現在、DRYCAP技術が活用されている要求の厳しい産業用途の一例として、バッテリ製造が挙げられます。極低湿度かつ高度に制御された大気条件のため、信頼性の高い露点計測が必須です。計測機器による信頼性の高い安定したデータが、電極製造など、プロセス上重要な箇所における湿度レベルの制御を可能にします。 

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ヴァイサラDRYCAPの仕組み

DRYCAPの比類のない性能は、実績ある高分子薄膜静電容量式センサと自動補正機能という2つの革新技術に基づいています。センサの高分子薄膜が、周囲湿度の変化に応じて水蒸気を吸収または発散します。センサ周りの湿度が変化すると、高分子誘電特性が変化し、それに応じてセンサの静電容量も変化します。静電容量は湿度の指示値に変換されます。高分子静電容量式センサは、温度センサと互いに貼り合わされており、湿度と温度の指示値から露点が算出されます。

自動補正

ヴァイサラが特許を取得している自動補正機能は、乾燥した環境下での計測安定性を最適化します。センサは、自動補正中に一定の間隔で加熱されます。センサが周囲温度に冷えるまで、湿度と温度の指示値をモニタリングし、ドリフトのオフセット補正を行います。これにより、DRYCAPは長期的な高精度の計測を可能にし、メンテナンスの必要性も劇的に低減します。

センサパージ

センサパージも、高露点側での計測におけるドリフトを最小限に抑える自動機能です。センサパージは定期的に、または電源をオンにした時点で実行されます。センサは数分間加熱され、センサポリマーから余分な分子が蒸発します。この処理と自動補正機能によって、ドリフトが大幅に減少します。センサパージの間、変換器の計測値出力は、最後に計測された値で固定されます。

DRYCAP技術の主な特長

優れた耐薬品性

圧縮機油や揮発性有機物による汚染に対する耐性

飽和に対する耐性

結露しやすい環境や濡れに強い

高速応答

低湿側から高湿側まで5秒(15秒)、高湿側から低湿側まで45秒(8分)

センサパージおよび加温

計測精度が向上し、校正頻度が減少

優れた精度と安定性

非常に小さなヒステリシスによる信頼性の高い計測

ヴァイサラ品質

DRYCAPはヴァイサラの科学者によって絶えず開発が進められ、高品質のクリーンルームで製造されています

DRYCAP®の用途例

以下に、私たちのDRYCAP技術と関連露点計測機器が、他の計測パラメータの中でも重要な役割を果たしているアプリケーションをいくつか紹介します。DRYCAPセンサを搭載した計測機器は、10%RH(相対湿度)未満の条件で使用されることが多いですが、ヴァイサラのHUMICAP技術は周囲湿度と高湿度の計測条件にも対応します。計測機器に関してご質問やご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

バッテリ製造

重要な湿度および液体濃度計測

信頼性の高い計測により、安全なオペレーションと高品質な最終製品を保証します

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半導体

湿気による損傷や不具合を防止 

製造環境に関する正確なデータを活用します

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圧縮空気

水分制御によりエネルギーを節約し、製品の品質を改善

露点温度のわずかな変化を計測することが、圧縮空気の品質に計り知れない影響を与えます

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金属熱処理炉

金属熱処理を成功させるには、露点計測が必要

炉内雰囲気の水分含有量は、熱処理プロセスの品質に影響します

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ガラス製造

湿度制御によるガラス製造品質

DRYCAP®センサ技術で、密閉環境中の露点を計測します

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プラスチック乾燥

プラスチックペレットの最適な乾燥状態の確保

成型プラスチック製品を製造する際は、原材料を適切に乾燥することが極めて重要

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ベニヤ板の乾燥

露点管理によるベニヤの品質向上

最も厳しい要求にも応えられる木材の美しさを引き出すには、湿度データが必要

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積層造形

時間、お金、材料の節約

原材料内の水分レベルが高いと、その化学的特性が変化し、最終製品の品質に悪影響を与える可能性があります。

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DRYCAP® 技術を使用した製品

DM70 Hand-Held Dewpoint Meter

DM70 ハンディタイプ露点計

スポットチェック用のDM70 ハンディタイプ露点計は、圧縮空気、金属加工処理、積層造形、食品やプラスチック乾燥工程などの産業分野において、正確かつ迅速な露点計測を実現します。
DMT340 Series Dewpoint and Temperature Transmitters

DMT340シリーズ 露点変換器

DMT340シリーズは生産終了となります。 耐結露性の高いDMT340は工業用乾燥工程、圧縮空気システム、半導体産業、ドライルーム、調理用オーブン、金属処理など産業用の低露点環境における計測に適した設計です。
DMT345 and DMT346 Dewpoint Transmitters

DMT345/DMT346 露点変換器

DMT340シリーズは生産終了となります。 ヴァイサラ DRYCAP® 露点変換器 DMT345/DMT346 は、特に高温環境における産業用乾燥機器の露点計測に適したモデルとして設計されています。
DMT152 Dewpoint Transmitter for Low Dew Point Measurement in OEM Applications

DMT152 露点変換器

-80°Cまでの計測に対応する低露点計測用として設計されているDMT152は、半導体業界をはじめ、純ガス、ドライヤー、グローブボックス、乾燥チャンバー、積層造形などの産業用途や、微量の水分管理が必要とされる用途に最適です。

ヴァイサラの湿度計算・変換ソフトによる迅速な露点計算、変換

露点温度と霜点温度に関する計算は、時に難しい場合があります。ヴァイサラの湿度計算・変換アプリは、さまざまな種類の湿度や水分に関する日常的な計算と単位変換に役立ちます。ブラウザで使用したり、スマートフォンにダウンロードして使用したりできます。

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露点か霜点温度か

露点温度は、空気中の水分が露として凝縮し始める温度を表すために使用されます。霜点温度は、空気中の水分が霜または氷として凝縮し始める温度を表します。 

低露点計測における露点、霜点温度計測出力に関する推奨事項をご覧ください。

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