調達とサプライヤー サプライヤーから期待や要求されることは何ですか? ヴァイサラの卓越した多品種少量生産ビジネスモデルは、何百ものサプライヤーと多数の戦略的サブコントラクターの効果的な管理に依存しています。ヴァイサラは、お客様への約束やステークホルダーの期待に応えるために、信頼できる責任能力のあるサプライチェーンが必要となります。当社はサプライチェーンに対して徹底した要件を設けており、サプライチェーンの絶え間ない改善のため、一丸となって取り組んでいます。ヴァイサラのサプライヤーは高い資質をもつ、その分野の革新的なエキスパートです。 戦略的調達 ヴァイサラの使命、ビジョン、価値基準が、調達戦略の基礎を固めます。ヴァイサラの基本姿勢は、外部リソースを管理することで得られる付加価値や信頼性をお客様に保証することです。弊社のビジョンは主要技術の使用、革新の導入・創造、主要ソリューションの活用によって、外部リソースを利用しつつ競争上の優位性を追求することです。ヴァイサラはサプラヤーとの関係に重点を置いているため、サプライヤーとの関係において信頼とコラボレーションを叶えるアプローチをとりたいと考えています。つまりサプライヤーの発展が、ヴァイサラにとって真に重要なのです。納期遵守と品質への信頼性は、当社にとって非常に重要です。当社サプライヤーとのコラボレーションも、特に製品開発プロジェクトにおいて大変貴重です。また、当社のサプライヤーには総保有コスト(TCO)の重要性についても重点を置いています。当社の主要なサプライヤーには、求められる要件を知り、当社の事業と製品について理解し、ヴァイサラと一体化してもらうことが重要です。ヴァイサラの調達分野は、次の4つに大きく分類されます:機械、電子機器・電気機械、製造パートナー、および二次サプライヤーとサービスです。ヴァイサラでは、部門の枠を超えて調達とサプラヤーに関する重要な決断を行います。つまり、研究開発部門および業務部門の主要人員が、意思決定に参加しているということです。当社の持続可能性への期待を十分にお伝えし、素材調達から販売店まで、一貫して責任能力のあるサプライチェーンを確保する目的のもと、ヴァイサラは持続可能なサプライチェーン管理を、調達戦略に統合しました。この戦略は長期的なアプローチにより、リスクと機会の特定および管理を改善し、提携先のサプライチェーンが行う持続可能性への取り組みを当社の活動と連携させ、建設的な話し合いによって継続的な発展とより親密なコラボレーションを促すことに焦点を当てています。継続的なサプライチェーン管理の一環としてツールとリソースを活用し、定期的にキーサプライヤーと環境、社会、ガバナンスの議題についても話し合っています。 典型的な製品サプライチェーン 通常ヴァイサラの一次サプライヤーは、製造現場や研究開発部門の近くに位置しています。ヴァイサラの自社センサ工場で使用される原材料の調達先は、現在ヨーロッパのみです。当社のサプライチェーンのアップストリームは、電子機器製造業界における典型的な世界規模のサプライチェーンに類似しています。フィンランドのヘルシンキにある自社センサ工場で、あらゆる製品ファミリーに使用するセンサを生産している他、ヴァイサラの製造工程では、電子機器と機械装置の組み立て、構成および校正も行なっています。当社の製品は、通常顧客の希望する仕様に応じて大幅にカスタマイズされるため、全ての製品はオーダーメイドです。したがって、完成品在庫を少なく保つことができます。最終製品は、ヘルシンキおよび米国コロラド州ボールダーにある製造拠点から直接顧客へ輸送されます。 ヴァイサラのサプライヤーになるには? ヴァイサラは契約を発行する前に、すべてのサプライヤー候補を承認します。承認プロセスは購入の種類によって異なります。そのため、新しいサプライヤーの承認の典型的なプロセスは、主要な調達要件を特定し、購入の種類を分析することから始まります。次のステップでは、サプライヤー候補が特定され、既存のサプライヤーベースにサプライヤー候補がいない場合、適切な候補者を決定するために新しいサプライヤーの選択と評価のプロセスが実施されます。ヴァイサラのサプライヤーの要件文書は、サプライヤー環境、社会、ガバナンスの自己問診(SAQ)とサプライヤー評価前監査を通して検証されたもので、選択・評価プロセスに使用されます。最後に、候補企業の中から最もふさわしいサプライヤーが選定されます。サプライヤーを評価するため、ヴァイサラはサプライヤーの監査、スキャン、評価を行います。ヴァイサラでは、サプライヤーを一次と二次に分類しています。一次サプライヤーの中には、サブカテゴリとして機械、電子機器・電気機械、および製造パートナーが含まれます。さらに一次サプライヤーと二次サプライヤーはそれぞれ、当社との関係に基づき4つのサプライヤー群に分かれます。この分類モデルは、サプライヤー候補、承認済みサプライヤー、望ましいサプライヤー、戦略的サプライヤーから構成されます。この分類によってヴァイサラとサプライヤー間における継続的な改善、アイデアとリスクの共有、戦略の連携、および長期的な目標が可能となります。 サプライヤー行動規範(日本語) Vaisala's Supplier Requirements Substance compliance requirements for Vaisala parts 持続可能性 サプライヤーはヴァイサラにとって非常に重要であり、サプライヤーとの関係を良好に保つサプライヤー関係管理(SRM)のために多くの努力が費やされています。この作業を支援するために、すべての主要サプライヤーのスコアカードは毎年更新・審査されます。持続可能性の分野における業績評価指数には、環境、社会、ガバナンスの問題を含みます。社会指標は職場の安全の目安、環境指標はサプライヤーの廃棄物回収率の目安となります。ヴァイサラと多くの顧客双方にとって、同じサプライヤー要件がサプライチェーン全体に課されることが重要となります。当社はサプライチェーン全体で持続可能性の基準を高めることを目標に掲げ、サプライヤーと共に取り組み、サプライヤーに対して管理システムの改善したり、仕入先にも同様のプロセスを実施するよう奨励しています。ガバナンス指標は、サプライヤー自身のサプライチェーンでこれらの要件がどれほどうまく管理されているかの目安となります。当社はこれまで、サプライチェーンにおける透明性向上と、厳しさを増す法的要件へのコンプライアンス維持に対して懸命に取り組んできました。当社サプライヤーのスコア評価の基準には、環境、社会、ガバナンスに関連するトピックも含まれています。スコアが低いということは、サプライヤーの業績が当社の基準に満たないことを示すため、ただちに是正措置計画を策定しなければなりません。持続可能なサプライチェーンの管理ツール:サプライヤー行動規範サプライヤー持続可能性の自己評価アンケート(SAQ)審査前の手続きサプライヤーへのガイダンスサプライヤーマネジメントの一環として、監査と、主要サプライヤーとの四半期ごとの会議を設ける 紛争鉱物方針 ドッド=フランク ウォール・ストリート改革および消費者保護法(Dodd-Frank Wall Street Reform and Consumer Protection Act)第1502条の施行をうけ、証券取引委員会(SEC)は多くの当社主要顧客に対し、SECに紛争鉱物を報告するよう要求しています。当社はそのサプライヤーとして、自社製品に含まれるすべての紛争鉱物を申告し、該当鉱物の生産地を開示できるようにすることが求められています。ヴァイサラのサプライヤーは、紛争地域で生産される原料を一切調達しないようにするための適切な予防措置を確実にとらなければなりません。かかる原料には、コンゴ共和国(DRC)またはその隣接諸国で採鉱されたスズ、タングステン、タンタラム、および金が含まれますが、これに限定しません。紛争鉱物の報告ヴァイサラは、顧客と連携した自社のコンプライアンスへの取り組みを文書化するうえで、経済協力開発機構(OECD)のガイダンス、およびコンフリクトフリー調達イニシアチブ(Conflict-Free Sourcing Initiative, CFSI)の報告テンプレートを使用しています。同様にヴァイサラは、当社のサプライヤーに対し次のことを要求します。(1)「コンフリクトフリー」を維持または実現することへのコミットメント。「コンフリクトフリー」とはすなわち、かかるサプライヤーが紛争鉱物を一切調達せず、確実にコンフリクトフリーの製錬業者からのみ調達を行うことを意味します。(2) CFSIの報告テンプレートを用い、該当のコミットメントの証拠、かかるサプライヤーが直接または間接的に調達するスズ、タンタラム、タングステンおよび金の原産国、ならびにかかるサプライヤーが実施したコンプライアンス構造を記載した、完成済みの申告書をヴァイサラに提供すること。紛争鉱物の報告に関してヴァイサラにお問い合わせの際は、[email protected]までメールでご連絡ください。