新しいIndigo80 ハンディタイプ指示計とPolaris™ インライン式屈折計 – インライン式プロセス計測における理想の組み合わせ

Indigo80 Handheld Indicator with Vaisala Polaris PR53AC
Visa Lukkarinen, Product Manager
Visa Lukkarinen
Product Manager
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産業計測
液体計測

Polarisインライン式屈折計シリーズは、液体濃度計測が必要なプロセスにおいて幅広い用途に対応します。Polarisシリーズの計測機器をIndigo80 ハンディ指示計と組み合わせることで、広範な産業プロセスにおいて幅広いメリットが得られます。このブログでは、最も効果を発揮する代表的な活用事例を紹介します。

Indigo80 ハンディ指示計は、フィールドサンプリングや校正、データ分析、診断に使用できるコンパクトでポータブルな計測機器です。互換性のあるヴァイサラIndigoシリーズの計測機器と組み合わせることで、急激な変化のある環境においても、湿度温度露点二酸化炭素過酸化水素蒸気オイル内水分屈折率液体濃度などさまざまなパラメータを安定的かつ正確に計測できます。優れたバッテリ容量、高解像度のディスプレイ、最大550万個のデータポイントを保存できるメモリを搭載したIndigo80は、長期間にわたり計測値を可視化でき、設置されたプローブの計測値によって校正の必要性も確認できます。設置された機器のデータをディスプレイで簡単に確認でき、データのログ記録やスポットチェック、トラブルシューティングにも使用できます。Indigo80により、計測機器の光学イメージやその他の情報を現場で正確に診断できるように表示することも可能です。 

Indigo80は、結晶化、希釈、蒸留、混合、品質管理など、さまざまな産業プロセス用途に対応するPolarisシリーズのインライン式屈折計と互換性があります。これらの用途のいずれも、最適なプロセス条件、製品の品質、プロセスの安全性、規制準拠を確保する上で、液体濃度計測が極めて重要です。

屈折式計測の基本概念を応用して液体濃度を計測するPolarisシリーズは、パルプ業界の安全な運用の維持に重要な黒液の全固形分計測や、食品・飲料の品質を確保する糖分含有量計測、化学製品製造プロセスにおける正確な濃度計測など、さまざまな用途に使用されています。  

Indigo80をPolaris インライン式屈折計と併用するメリットを見てみましょう。

1. 設定と校正 – ダウンタイムのないプローブ構成

Polaris インライン式屈折計は、設定済みの状態で出荷され、お客様の用途に合わせて濃度係数が設定されています。Indigo80により、パラメータを迅速かつ簡単に調整でき、機器をプロセスから取り外してPCで再設定する必要がなくなります。また、プロセスに影響せず信号減衰パラメータ変更もできます。専用のハンディタイプデバイスにより、ノートパソコンや他のデバイスをプロセスエリア内に持ち込む必要がなくなり、安全上の懸念や、クリーンルームの設置に影響を与えるリスクを回避できます。Indigo80は検証にも使用可能で、校正プロセスにおいて自動化システムからの計測値を簡単に確認できます。

2. データのログ記録 – プロセス内不具合を発見

多くのフィールドデバイスは、履歴データを保存せず、代わりにプロセス制御や、パラメータが許容条件から逸脱したときのアラーム発生に使用されるスナップショット計測値を取得します。予期できない、オペレーターにとって原因不明な状況が生じた場合には、診断ツールが必要となります。ここで、PolarisをIndigo80と併用すると、対応が可能です。Indigo80のバッテリ駆動により、フィールドデバイスに一晩、またはより長い時間にわたって接続が可能です。Indigo80は、システムのデータと比較することで経時的な変動を特定でき、診断に活用できます。

3. メンテナンス – センサ清掃が必要な時期を検知

Polaris インライン式屈折計は、堅牢な構造、消耗部品や可動部品がないといった特徴により、メンテナンスがほぼ不要ですが、光学プリズムが残留物で覆われて品質係数にドリフトが発生した場合、メンテナンスが必要となる場合があります。品質係数というのは、プリズムの清浄度を示す数値パラメータです。ドリフトが発生した場合、計測ユニットを取り外して清掃する必要があります。Indigo80は、品質係数を経時的に記録することで、メンテナンスの必要性を検知できます。品質係数が低下、または大きく変動した場合、スポット清掃が必要な目安となります。Indigo80は、Polarisやディスプレイを備えていない他のスマートプローブのディスプレイとしても使用できます。ディスプレイでは現在の計測値、プローブ計測値の履歴グラフ表示の2つから選択できます。 

Indigo80とPolarisインライン式屈折計は、さまざまな用途において有用なプロセスデータを収集でき、プロセスと最終製品の品質を向上できる強力なツールとなりますが、一緒に使用することで、Polarisによって正確な濃度データを収集、Indigo80によってプロセスのダウンタイムのリスクを回避しデータを簡単に記録、利用、視覚化できるため、そのメリットはさらに拡大します。

更新されたファームウェアが3月末までに利用可能になります。既存のお客様も、Polaris インライン式屈折計と Indigo80 ハンディタイプ計測機器のファームウェアを更新することで、新機能を利用できるようになります。 

ヴァイサラIndigo80およびヴァイサラPolaris インライン式屈折計について詳しくは...