CARBOCAPはHVACのCO2計測にどのように役立つか Lars Stormbom Senior Product Manager Published: Jun 3, 2019 屋内/室内空気質 産業計測 イノベーション・インスピレーション CO2センサは、デマンド制御空調(DCV)を使用して消費エネルギーを削減するうえで中心的な役割を果たします。計測では使用する新鮮な空気量を直接制御するため、計測精度の要件が厳しくなります。 カリフォルニアの規制 CEC-400-2008-001-CMF は、600ppmおよび1,000ppmで±75ppmの精度を要求し、5年間の安定性も盛り込んでいます。グリーンビルディング(環境配慮型建物)向けの ASHRAE 基準 90.1では1,000ppmで±50ppmの精度が必要です。この種の精度は、400ppmのバックグラウンド濃度補正アルゴリズムに依存するような単純な計測機器では達成されません。1,000ppmで制御されるCO2濃度は、想定された400ppmのバックグラウンドCO2濃度の値から外れすぎており、感度ドリフトも経時的に蓄積する可能性があります。特に、±50ppmの要件は、二光源または単光源二波長方式で、校正ガスを使用して定期的に校正されるような計測機器(ヴァイサラ CARBOCAP®など)以外では満たすことは困難でしょう。こういった校正の要件に対しては、計測機器の種類にもよりますが、2年の校正間隔で十分でしょう。より一般的な±75ppm の精度要件については、5年間隔で十分です。 HVAC アプリケーション向け ヴァイサラ CARBOCAP®の独自の利点ヴァイサラ CARBOCAP® は、単光源と二波長技術の両方の利点を組み合わせたという点において商用 HVAC CO2センサの中で他社製品とは異なります。この技術とバンドパス可変フィルターがあれば、CO2吸収波長と基準波長の両方を計測できます。つまり、すべての計測サイクルで実際の基準計測値が得られることです。これにより、ほとんどのドリフト要因が排除され、優れた長期安定性と長い耐用年数が保証されます。 CARBOCAP®技術なら、電源を入れた直後に正しい計測値を取得することもできます。これにより、他のセンサ機種によっては必要となる、初期学習期間後に設置場所へ再び訪れてセンサの作動状況の確認が不要となります。当社の最新世代のセンサには、独自の光源であるMicroglowチップも使用しています。このマイクロホットプレートは、適度な消費電力と組み合わせて、優れた光強度と安定性を提供します。このコンポーネントにより、従来のフィラメントランプでは不可能であったセンサの耐用年数を15年超えまで延長することが可能になります。 下のグラフは、ヴァイサラ CO2HVACセンサの安定性テストの結果を示しています。結果によると、稼働から5年後、すべてのユニットが安定性仕様の範囲内にあることを示しています。黒い線は、カリフォルニア州エネルギー委員会の CEC-400-2008-001 基準(住宅用および非住宅用建物のエネルギー効率基準)に定められた安定性要件を示しています。図 1:1,000ppmで23台のヴァイサラ CARBOCAP®を用いた5年安定性テストヴァイサラ CARBOCAP® センサ技術の特長正確な計測によるエネルギーの節約大気質管理の改善による健康と生産性の改善 15年以上の長い耐用年数リファレンス内蔵により常時人の出入りがある場所でも正常に作動箱から出した日から正確な計測既知のドリフトレベルでの5年間のチェック/調整間隔ウェブセミナー(英語のみ)をご視聴してヴァイサラ CARBOCAP®の特長の詳細をご確認いただけます。または当社のHVAC製品ラインナップをご覧ください。このシリーズの次のブログでは、お客様の特定の用途によって適切な種類のCO2計測センサを選択することの重要性についてご説明します。
HVAC eBookをダウンロードする ヴァイサラ HVAC eBookをダウンロードして、お客様の用途のニーズに役立つさまざまなツールをご活用ください 続きを読む Microglow技術のアプリケーションノートをダウンロードする 低消費電力を実現するヴァイサラ独自のMicroglow技術が、従来のCO 2 センサがもたらす課題をどのように解決するかについてご紹介します。 続きを読む
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